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JRが国鉄と呼ばれていた「ちょっと昔」に戻ってカズ少年が鉄道の旅へご案内
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鉄道旅行と呼べるような旅とはなかなか無縁だった中2の時期に、

一回だけちょっとした日帰り旅行に出た日があった。

それは2月前半のある日。


            この写真は残念ながら当日のものではなく、数年後に再度行った時のもの。でも同じ切符だった。

近畿圏内ではあるが、京阪神ネットワークからははずれた場所、信楽。

何度も廃止案が取りざたされる中、利用促進の呼びかけにに町民が答え応じ、

利用者目標をクリア。ハードルが上がってもクリア。と、価値意識の高さが覗える。

そんな魅力的な(はずの)信楽線。ちょっと昔感覚のローカル線でもある。

(現在は信楽高原鉄道



僕は久し振りのミニ鉄道旅行とあって気合が入っていた。

京阪電車の始発に乗るために5時に家を出、今回は牧野駅に行った。

早朝5:16。三条行き普通。この三条行きというところが “ちょっと昔”。

(ちなみに、京阪電車が出町柳まで行く鴨東線を開業させたのは1989年。)



2月の早朝5時台はまだ真っ暗だ。

牧野駅から乗った2600系電車も闇の中をひた走り、

樟葉駅が近づいた頃ようやく明るくなった。

でも明るいのは駅だけで、くずはモール街も松坂屋も住友銀行楠葉支店も真っ暗。

(いずれもちょっと前になくなった又は名前が変わった・・)



電車はさらに、橋本、八幡市へと進んだ。まだ真っ暗な中、駅構内だけのあかり。

この駅から、男山山上に行く鋼索線(ケーブルカー)が走るのだが、

その階段ホームも闇の中。


八幡市を出るとすぐに大きく左にカーブしながら坂を上る。

木津川、宇治川を連続して渡る二つの鉄橋があるのだ。

ここは京阪電鉄カレンダーに必ず登場する撮影名所のひとつなのだが、

こう真っ暗だと景色は分からない。

ただ、先頭車両の最前部右寄りに立って鉄橋の下に目をやると結構恐い。



わたり終えると左側に淀車庫があり、まだたくさんの車両たちが眠っている。

いや失礼、準備運動中かもしれない。



淀駅に到着した。

ここは京都競馬場の目の前なので、天皇賞ほか開催日だけ異常な賑わいだ。

つまり、この日のこの列車はここに止まる必要さえない感じだった。


ここからは宇治川堤防を右に見ながら、しずかな区間を走る。

中書島までのこの区間は結構長い距離がある。



早朝に起きたからか、このあたりから少し眠気が襲ってきた。

列車は伏見桃山、丹波橋、墨染、藤森、深草、伏見稲荷と止まったはずなのだが

気付いたのは鳥羽街道。なんと乗換駅である東福寺のひとつ手前だった。

危ない危ない。


それにしてもまだ暗い。「冬の早朝ってこんなんやったんかぁ」とあらためて気付く。

東福寺で降りた後、同じ島式ホームの向かい側にくる国鉄奈良線を待った。

このつながったホーム、僕が奈良線をお気に入りにしている理由のひとつだ。

旅行帰りの切符を取り上げられない!

この仕組みからこの後も長きにわたり恩恵を受けた。


国鉄奈良線の主力車両はキハ30系族。35系などが多かった。

京都駅までのわずか一駅でもこのローカル・テイストを味わえるのは嬉しかった。

京都駅8番線(現10番線)にゆっくりと、エンジン音を緩めながら滑り込んだ。



階段を上り左に近鉄改札を見ながら跨線橋を昇ると、2番線に快速電車が来た。

グッドタイミングでちょっと昔のスタンダード、113系電車に乗り草津を目指した。


しかしふと思った。「日帰りなのに、こんな真っ暗な旅じゃおもろーない」

そう思ったころ大津駅に着いた。そして思わずホームに降り立ってしまった。

乗っていた電車は去り、冷たい風が吹き抜けていった。


しかし、そこにすごいサプライズが近付いていたのだ。

構内放送で「列車が通過します。ご注意ください」と聞こえたので目をやると、

EF58の姿が!それだけでも大喜びだったが、後ろに続く列車はなんと、

つくば博PR列車サイエンストレインでコスモ星丸デザインのテールマーク付だった。

あまりに突然の出来事に、写真は(撮ったものの)ボロボロ。

でも、偶然出かけたその日にこの列車に出会えるなんて凄いことだった。


興奮冷めやらぬまま大津駅のホームで、明るくなり始めた空を見上げた。

そしてやってきた次の列車で草津を目指した。


草津に着くと向こうの端のホームにいる草津線車両が見えた。

何の変哲もない113系だが、最前部の表示幕が赤地に白文字で「草津線」とある。

僕はそちらを目指して跨線橋を渡った。

明るくなってきたとはいえ、HEIWADOとはとのマーク以外はあまり目に付かない。


以前この線に乗ったときと同様、あたりには雪がちらほら積もっている。

それでもこの日は比較的暖かく、降ることはなかった。

草津線のホームは草津・京都方面は人でいっぱい。

対照的に柘植・貴生川方面は誰もいないというほど空いていた。

僕はその貸し切り状態の列車で貴生川までの旅を楽しんだ。


貴生川駅。

ここは草津線を中心に、左に近江鉄道線、右に信楽線が発着している。

ちょうど両方に列車が留まっていた。

近江鉄道は西武鉄道系列だからか、西武線の電車のような薄黄色。

そして、僕が目指す信楽線はキハ28が担当している。


先程までいた場所より少し寒いのか、湯気が立ち上り、僕の息も白くなっている。

エンジン音を響かせ、2両の列車が走り出した。線路は大きく右にカーブ。

平行する国道307号線と近づいたり離れたりを繰り返しながら山間路を進む。

なんとも険しいところをずっとずっとずーっと走っていく。

10分後、ようやく山から里の雰囲気に変わってきた。しかし、駅はまだない。

今は紫香楽宮跡駅ができているが、当時はまだ駅がなかった。

それで最初の駅は貴生川から10キロ以上離れた雲井。時間にして15分。


このあたりからは開けた田園風景が広がったり時折小高い山があったり。

そして、うってかわってほんの2キロほどのところに勅旨駅(ちょくし)。


周辺には信楽焼のお店がちらほら見えたりする。

そして、また3分ほどで終点の信楽駅が近付いてきた。

街の中心地だけあって、いくらか開けてはいる。

言うまでもなく、終端駅。ここからは奈良方面への国鉄バスが人々の足。

僕はここまでで引き返すのだが、駅をじっくり楽しむ時間はあった。


古い木造駅舎そのままに、隣りには小屋のような売店がある。

まさに僕が見たかった田舎の駅である。

駅前ロータリーは乗客を迎えに来たマイカーとバスが一台いるだけで静か。

国道から100Mほど離れている、ちょっといい位置関係だ。


ここで少しの時を過ごした僕に、「そろそろ行くぞ!」と言わんばかりに

キハ28のタイフォンがなった。帰りの出発の時間だ。

日帰り鉄道旅行後半は眠気との戦いだった。

                       
                          ※写真記録がほとんど残っていませんお詫びいたします



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プロフィール
HN:
smilykaz
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1970/12/19
職業:
ステッカー製作
趣味:
国内鉄道旅行
自己紹介:

けっして後ろ向きの性格ではないが、
昭和の国鉄風情をこよなく愛し、
ちょっと昔なつかしいもの好き。
古いものを大切にする・・・のかも。
思い出の品、焼いもアイス、ラムネ
昭和の香り漂う鉄道旅行、愛好家。

昔風情いっぱいの日本昭和村がある岐阜県美濃加茂市に近い坂祝に本籍地がある。偶然。長良川鉄道やJR高山本線・太多線など鉄道の要所に加え、ちょっと前まであった坂祝セメント貨物など、鉄分もいろいろある所だ。

現在は、日本海側のある街でイラストやデザイン表札の仕事をしている。
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